ワイエス展メインビジュアル ワイエス展メインビジュアルスマホ版

自画像

1945年 テンペラ、パネル 63.5×76.2㎝ ナショナル・アカデミー・オブ・デザイン、ニューヨーク

National Academy of Design, New York, USA/Bridgeman Images. ©2026 Wyeth Foundation for American Art / ARS, New York / JASPAR, Tokyo

洗濯物

1961年 水彩、紙 76.8x55.9㎝ カマー美術館、ジャクソンビル

Gift of an Anonymous Donor, Cummer Museum of Art & Gardens, Jacksonville, Florida, USA ©2026 Wyeth Foundation for American Art / ARS, New York / JASPAR, Tokyo

粉挽き場

1962年 テンペラ、パネル 77.5x130.8㎝ フィラデルフィア美術館

Philadelphia Museum of Art: Gift of the Honorable Walter H. Annenberg and Leonore Annenberg and the Annenberg Foundation, 2007-13-3 ©2026 Wyeth Foundation for American Art / ARS, New York / JASPAR, Tokyo

オルソンの家

1966年 水彩、紙 71.0x48.4㎝ 丸沼芸術の森

©2026 Wyeth Foundation for American Art / ARS, New York / JASPAR, Tokyo

オルソンの家の終焉

1969年 テンペラ、パネル 46.5x49.5㎝ クリーブランド美術館

The Cleveland Museum of Art, Promised Gift of Nancy F. and Joseph P. Keithley ©2026 Wyeth Foundation for American Art / ARS, New York / JASPAR, Tokyo

乗船の一行

1984年 テンペラ、パネル 70.5x51.4㎝ フィルブルック美術館、タルサ

PhilbrookMuseum of Art, Tulsa, Oklahoma. Bequest of Marylouise Cowan, 2010.9.11.©2026 Wyeth Foundation for American Art / ARS, New York / JASPAR, Tokyo

花びら

1991年 水彩、紙 75.5x56㎝ ボストン美術館

Museum of Fine Arts, Boston, Bequest of Sandra Sheppard Rodgers ©2026 Wyeth Foundation for American Art / ARS, New York / JASPAR, Tokyo

灯台

1983年 テンペラ、パネル 84.5x57.8cm ユニマットグループ

©2026 Wyeth Foundation for American Art / ARS, New York / JASPAR, Tokyo

ゼラニウム

1960年 ドライブラッシュ・水彩、紙 52.7x39.4㎝ ファーンズワース美術館、ロックランド

Collection of the Farnsworth Art Museum, Rockland, Maine, Bequest of Betsy James Wyeth Trust, 2021.1.1 ©2026 Wyeth Foundation for American Art / ARS, New York / JASPAR, Tokyo

薄氷

1969年 テンペラ、パネル 110.2x121.9㎝ 株式会社三井住友銀行

©2026 Wyeth Foundation for American Art / ARS, New York / JASPAR, Tokyo

お知らせNEWS

  • 2026.02.13
    HPをリニューアルいたしました。

20世紀アメリカ具象絵画を代表する画家アンドリュー・ワイエス(1917-2009)。
第二次世界大戦後に脚光を浴びたアメリカ抽象表現主義、ネオ・ダダ、ポップアートといった動向から距離を置き、ひたすら自分の身近な人々と風景を描き続けました。
その作品は眼前にある情景の単なる再現描写にとどまるものではなく、作家自身の精神世界が反映されたものとなっています。
彼の作品には、窓やドアなど、ある種の境界を示すモティーフが数多く描かれます。
境界は、西洋絵画史のなかで古くから取り上げられてきたテーマですが、ワイエスにとってはより私的な世界との繋がり、あるいは境目として機能しています。
本展は、その境界の表現に着目して、ワイエスが描いた世界を見ていこうとするものです。

画家紹介

アンドリュー・ワイエス(1917~2009)

1917年7月12日、アンドリュー・ワイエスは、高名な挿絵画家だったニューウェル・コンヴァース・ワイエス(N.C.ワイエス)の5番目の子としてペンシルヴェニア州チャッズ・フォードの自宅で生まれました。幼い時から父の手ほどきを受けて画家の道へ進み、1937年の個展では全作品が完売するなど、若くして頭角を現します。同時代の前衛的な芸術からは距離を置き、生涯にわたり故郷のペンシルヴェニア州と夏を過ごしたメイン州を拠点に身近な世界を精緻に描き続けました。ワイエスの作品には、アメリカ合衆国の土地やそこに刻まれた歴史、そしてそこに生きる人々の姿が描き出されており、アメリカ国内で高く評価されました。2007年にはブッシュ大統領から芸術勲章を授与されています。日本での人気も高く、1974年の初の回顧展以降、度々展覧会が開催されてきました。2009年1月16日に老衰のため亡くなりますが、アメリカの国民的な画家として今なお高い人気を誇っています。

1983年 Ⓒ Bruce Weber

みどころHIGHLIGHTS

ワイエスの没後、日本初となる待望の回顧展

1974年に東京と京都で32万人を集めた日本で最初の個展以来、1995年、そして2008~9年にもワイエスの展覧会が開催され、日本でのワイエス人気は不動のものになりました。本展はワイエス没後はじめてとなる、国内待望の展覧会となります。

テーマは「境界」。アンドリュー・ワイエスの精神世界へ

ワイエスの作品には窓や扉など、「境界」を示すモティーフがたびたび表れます。それらはワイエスにとって生と死、画家自身の精神世界と外の世界をつなぐものだったと考えられます。本展では「境界」に着目し、彼の作品を見つめ直します。

日本初公開となる作品多数

ホイットニー美術館(ニューヨーク)の《冬の野》(1942年)、フィラデルフィア美術館の《冷却小屋》(1953年)、フィルブルック美術館の《乗船の一行》(1984年)をはじめ、10点以上が日本初公開。あらためてワイエスの魅力にふれる機会となるでしょう。

ワイエスという画家

第1章

ワイエスは、アメリカ美術の中で位置づけるのが難しい独自の絵画世界を作ってきた画家です。同時代の前衛的な芸術動向から距離を置き、生まれ故郷のペンシルヴェニア州と夏の家のあるメイン州という、少年時代から行き来した二つの地域の身近な人々と風景を描き続けました。自分が美術史上どう位置づけられるかというような意識など持たずに描かれたワイエスの作品は、彼自身を投影する私小説のようなものでした。しかし、単なる私小説に終わらず、それぞれの作品の中に普遍的なものを感じさせるところにワイエスの作品の本質があると言えます。

自画像

1945年 テンペラ、パネル 63.5×76.2㎝ ナショナル・アカデミー・オブ・デザイン、ニューヨーク

National Academy of Design, New York, USA/Bridgeman Images. ©2026 Wyeth Foundation for American Art / ARS, New York / JASPAR, Tokyo

光と影

第2章

ワイエスは光と影を巧みに使用して描きますが、それは「生と死」という人が逃れられない命題と向き合った結果として、画面構成に表れたものでもありました。ワイエスが生と死を強く意識したきっかけは、1945年に踏切事故で父と幼い甥のふたりを亡くしたことでした。さらにその5年後には、肺疾患の手術中に一時的に心臓が止まるという経験をしており、死をより身近なものとして意識するようになります。しかしワイエスは生と死を対立したものではなくつながっているものと捉えており、彼の作品の根底には、「世の無常」という日本人にはなじみのある哲学が流れるようになっていきます。

洗濯物

1961年 水彩、紙 76.8x55.9㎝ カマー美術館、ジャクソンビル

Gift of an Anonymous Donor, Cummer Museum of Art & Gardens, Jacksonville, Florida, USA ©2026 Wyeth Foundation for American Art / ARS, New York / JASPAR, Tokyo

ワイエスは光と影を巧みに使用して描きますが、それは「生と死」という人が逃れられない命題と向き合った結果として、画面構成に表れたものでもありました。ワイエスが生と死を強く意識したきっかけは、1945年に踏切事故で父と幼い甥のふたりを亡くしたことでした。さらにその5年後には、肺疾患の手術中に一時的に心臓が止まるという経験をしており、死をより身近なものとして意識するようになります。しかしワイエスは生と死を対立したものではなくつながっているものと捉えており、彼の作品の根底には、「世の無常」という日本人にはなじみのある哲学が流れるようになっていきます。

粉挽き場

1962年 テンペラ、パネル 77.5x130.8㎝ フィラデルフィア美術館

Philadelphia Museum of Art: Gift of the Honorable Walter H. Annenberg and Leonore Annenberg and the Annenberg Foundation, 2007-13-3 ©2026 Wyeth Foundation for American Art / ARS, New York / JASPAR, Tokyo

ニューイングランドの家:オルソン

第3章

ワイエスは30年間に亘ってメイン州のオルソン・ハウスとそこに住むクリスティーナとアルヴァロのオルソン姉弟を描き続けます。進行性の病気によって脚が不自由でありながらも気高い独立心を持つ姉クリスティーナと、彼女を支えるために好きな海での漁を辞め、農作業に従事した忍耐強い弟アルヴァロ。二人の人間性にワイエスは強く惹かれました。また、メイン州が最初期に入植された土地であり、オルソン姉弟の父もまた移民だった点も見逃せません。ワイエスは姉弟の生活から、最初にこの地に入植し、アメリカの土台を作った人々の姿を思い浮かべていたのかもしれません。

オルソンの家

1966年 水彩、紙 71.0x48.4㎝ 丸沼芸術の森

©2026 Wyeth Foundation for American Art / ARS, New York / JASPAR, Tokyo

ワイエスは30年間に亘ってメイン州のオルソン・ハウスとそこに住むクリスティーナとアルヴァロのオルソン姉弟を描き続けます。進行性の病気によって脚が不自由でありながらも気高い独立心を持つ姉クリスティーナと、彼女を支えるために好きな海での漁を辞め、農作業に従事した忍耐強い弟アルヴァロ。二人の人間性にワイエスは強く惹かれました。また、メイン州が最初期に入植された土地であり、オルソン姉弟の父もまた移民だった点も見逃せません。ワイエスは姉弟の生活から、最初にこの地に入植し、アメリカの土台を作った人々の姿を思い浮かべていたのかもしれません。

オルソンの家の終焉

1969年 テンペラ、パネル 46.5x49.5㎝ クリーブランド美術館

The Cleveland Museum of Art, Promised Gift of Nancy F. and Joseph P. Keithley ©2026 Wyeth Foundation for American Art / ARS, New York / JASPAR, Tokyo

まなざしのひろがり

第4章

ワイエスは、クリスティーナ・オルソンや隣人のカール・カーナーなど、同じ対象を描き続けたことが知られています。クリスティーナやカールの没後には、ヘルガ・テストーフがモデルとなりましたが、その後はより幅広いモティーフに気を留めて描くようになります。そして自宅の周囲を散策し、自分の心に「カチッ」とスイッチが入る瞬間を探し続けました。そうして選び取られた瞬間の景色や情景に通底しているのは、生の営みとそれに連続する死の影ともいえるもので、単に明るい平明な再現描写にとどまらない、人が生きることに感じる生の終わりをも描き込もうとしているようです。

乗船の一行

1984年 テンペラ、パネル 70.5x51.4㎝ フィルブルック美術館、タルサ

PhilbrookMuseum of Art, Tulsa, Oklahoma. Bequest of Marylouise Cowan, 2010.9.11.©2026 Wyeth Foundation for American Art / ARS, New York / JASPAR, Tokyo

花びら

1991年 水彩、紙 75.5x56㎝ ボストン美術館

Museum of Fine Arts, Boston, Bequest of Sandra Sheppard Rodgers ©2026 Wyeth Foundation for American Art / ARS, New York / JASPAR, Tokyo

灯台

1983年 テンペラ、パネル 84.5x57.8cm ユニマットグループ

©2026 Wyeth Foundation for American Art / ARS, New York / JASPAR, Tokyo

境界あるいは窓

第5章

ワイエスが描いてきた対象は、自分が良く見知っている人や近隣の風景でしたが、単にそれを記録するのではなく、自らの心に響いたある瞬間を描きました。そうして生まれた作品の根底に流れているのは彼の抱いていた世の無常=死生観でした。直接的に死を扱った作品は多くありませんが、生と死を隔てる「境界」として、窓やドア、水路に張った氷が作品にあらわれます。しかし、それらの境界の向こう側とこちら側は、単純に生と死を対立させて表現しているのではありません。ワイエスにとって境界は、生と死をつなぐもの、連続するものの象徴として位置づけられています。

ゼラニウム

1960年 ドライブラッシュ・水彩、紙 52.7x39.4㎝ ファーンズワース美術館、ロックランド

Collection of the Farnsworth Art Museum, Rockland, Maine, Bequest of Betsy James Wyeth Trust, 2021.1.1 ©2026 Wyeth Foundation for American Art / ARS, New York / JASPAR, Tokyo

ワイエスが描いてきた対象は、自分が良く見知っている人や近隣の風景でしたが、単にそれを記録するのではなく、自らの心に響いたある瞬間を描きました。そうして生まれた作品の根底に流れているのは彼の抱いていた世の無常=死生観でした。直接的に死を扱った作品は多くありませんが、生と死を隔てる「境界」として、窓やドア、水路に張った氷が作品にあらわれます。しかし、それらの境界の向こう側とこちら側は、単純に生と死を対立させて表現しているのではありません。ワイエスにとって境界は、生と死をつなぐもの、連続するものの象徴として位置づけられています。

薄氷

1969年 テンペラ、パネル 110.2x121.9㎝ 株式会社三井住友銀行

©2026 Wyeth Foundation for American Art / ARS, New York / JASPAR, Tokyo

開催概要・アクセスOUTLINE・ACCESS

  • 展覧会名
    東京都美術館開館100周年記念
    アンドリュー・ワイエス展
  • 会場
    東京都美術館(東京都台東区上野公園8-36)
  • 会期
    2026年4月28日(火)~7月5日(日)
  • 開室時間
    9:30―17:30

    金曜日は20:00まで

    入室は閉室の30分前まで

  • 休室日
    月曜日、5月7日(木)

    5月4日(月・祝)、6月29日(月)は開室

  • 主催
    東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団)、
    東京新聞、フジテレビジョン
  • 協賛
    DNP大日本印刷
  • 特別協力
    丸沼芸術の森、ユニマットグループ
  • 協力
    ワイエス財団、日本航空
  • 後援
    アメリカ大使館
  • 展覧会公式X
    @andrewwyeth_ten
  • 展覧会公式Instagram
    @andrewwyeth_ten
  • お問い合わせ
    (ハローダイヤル)
  • アクセス
    JR上野駅「公園改札」より徒歩7分
    東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅「7番出口」より徒歩10分
    京成電鉄京成上野駅より徒歩10分

    駐車場はありませんので、車でのご来館はご遠慮ください。

報道関係お問い合わせ

アンドリュー・ワイエス展 広報事務局(株式会社OHANA内)
〒102-0074 東京都千代田区九段南1-5-6 りそな九段ビル5F
E-mail:wyeth2026@ohanapr.co.jp

(平日 10:00-17:00 ※土日祝日の対応はしておりません)

※報道関係からのお問い合わせ窓口となります。
一般のお客さまからのお問い合わせは受け付けておりません。